今や空気清浄機は、ほとんどの家庭にありますよね。そろそろ「使い始めて5年くらい経ってるわー」という家庭も多いのではないでしょうか?
しかし空気清浄機というのは、無限に効率良く、ゴミや花粉、ウイルスなどを除去してくれる訳ではないのです。
気づけば、汚れた空気を吸って、汚れた空気を吐き出して、、、という掃除機の排気口から吐き出された空気を吸っているのと同じになっているかもしれません。
空気清浄機の性能が落ちてるかも?!エアフィルターを交換しよう!
性能が落ちる原因
空気清浄機の性能が落ちる原因には大きく2種類あります。それは空気清浄機の肺とも言えるエアフィルターの「目詰まり」と「劣化」です。
目詰まり
エアフィルターの目詰まり
エアフィルターの表面は化学繊維を細切れにしたものを積み重ねて、ゴミや花粉などの小さな粒子も通さないくらい小さな孔を持つ不織布からできています。
長年使っているとゴミや花粉が、小さな孔を塞いでしまいます。しかし、空気清浄機はモーターでファンを回して風を通そうとします。
すると、どうなるでしょう?
普段はピッタリと空気清浄機の筐体とエアフィルターがくっついてエアフィルターに風が流れていましたが、目詰まりしたせいでなんとか風を通そうとして、空気清浄機の筐体とエアフィルターの間に隙間ができてしまうのです。
結果、エアフィルターを通さないで風が流れるため、部屋の中の汚い空気(ホコリやダニの死骸、花粉、ウイルスなど)を、そのまま吐き出してしまいます。
汚い空気が部屋を循環するって、余計に体に悪いですよね。
脱臭剤の目詰まり
少し高級なエアフィルターは、ゴミだけでなく臭いも除去してくれます。生活臭、ペットの臭い、タバコの臭いなど様々な臭いを除去してくれるのですが、長年使っていると除去性能が段々と落ちていきます。
なぜなら、エアフィルターに使われている脱臭剤は活性炭などの、小さな孔がいっぱい空いたものに臭い成分を溜め込ませているからです。
使い始めは、孔は空ですが、臭い成分が段々と蓄積されて埋まってしまいます。そうなると、もう臭いは取りません。
さらに悪いことには、溜め込んだ臭いを吐き出すこともあります。(湿度や温度の変化で)空気清浄機の排気口に鼻を近づけてみてください。
臭っ!と思った方は、残念ながら脱臭剤が目詰まりしています。
素材の劣化
目詰まりだけでなく、空気清浄機を使っている年数、環境によってはエアフィルターの素材自体が劣化してしまっている可能性があります。
化学繊維から構成されるエアフィルターは、いわゆるプラスチックのようなものです。プラスチック製のお弁当箱やタッパーなどを思い出してみましょう。
脆くなってきたり、変色したりすることがありますよね。それと同じ現象がエアフィルターにも起こっている可能性があります。
また、エアフィルターに使われる不織布(プラスチック)は、ゴミを取る効率を上げるために、ちょっと特殊な加工を施してあります。
帯電処理という加工で、不織布に静電気を帯びさせ、電気的にゴミを不織布へ、くっつけているのです。
小学生や中学生の頃、磁石に砂鉄がくっつけて遊んだことがありますよね。それと同じ現象を利用しています。
磁石は基本的に永久に有効ですが、不織布の場合は違います。湿気、部屋の中の微量な化学物質(除光液に入っているアセトンや接着剤の酢酸ビニルなど)により、ダメージを受け劣化してしまうのです。
でも大丈夫です。目詰まり、素材の劣化に有効な対策を説明しますね。
対処法
どれも自分で対処可能な方法です。
掃除機で吸う(不織布の目詰まり対策)
空気清浄機のパネルを外して、中に入っているエアフィルターをチェックして見ましょう。うっすら、ホワホワと灰色の埃のような物が溜まっていませんか?
▼もっと大きなゴミはフィルターの手前(上流側)にあるメッシュ(プレフィルター)でカット
パッと見える埃(ゴミ)は服や靴下、カーペットなどの繊維の屑ですが、目に見えない程小さな埃(ゴミ)も溜まっています。花粉、ダニの死骸、ウイルスなどです。
掃除機の吸い込み口を、エアフィルターから少し離して吸い取ってしまいましょう。(あまり近づけすぎると不織布が破れる可能性があります)
すると、目詰まりした不織布の孔からゴミが吸い出されて、またゴミを取ってくれるようになります。
暖める(脱臭剤の目詰まり対策)
次に、臭いを取る脱臭剤に溜まった臭い成分のお掃除です。
脱臭剤と化学的にガッチリと結合してしまっている一部の臭い成分を取るのは難しいですが、物理的にくっついているだけのゴミは暖めると除去できます。
ストーブやファンヒーターなどの前に脱臭剤の入ったエアフィルターを置いて、暖めてみてください(エアフィルターが燃えないように注意)
臭くなってきたら臭いが出てきている証拠です。(換気はしっかりしてください)
エアフィルターを交換する(素材の劣化対策)
最後に、エアフィルター自体の素材(プラスチック)が劣化してしまった場合は、新しい物に交換するしかありません。
交換自体は、空気清浄機のパネルを外して、古くなったエアフィルターと交換するだけなので、新しいエアフィルターさえ手元にあれば1分で交換できます。
新しいエアフィルターは家電量販店か、Amazonなどのオンラインショップで簡単に購入できます。
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