東京と比べて大阪は家賃が安かったり、(イエラブコラム調査)、一方で賃貸の初期費用が高かったり(SUUMOジャーナル調査)と東京から大阪に引っ越しをする人には、どんな物件を選べば、おトクなのか感覚が分からないですよね。
半年かけて、じっくり家探しをした結果、安い家賃で便利な立地のマンションに住むことができました。
どうすれば安く、良い家に住めるのか?家探しをしているときに気づいた点を中心に説明します。
東京から大阪へのマンションにお引越し!おトクな選び方
一般的に賃貸物件を選ぶときに気をつける点が2つあります。
- 敷金/礼金
- 家賃/管理費
大阪は東京と比べ、家賃が安い代わりに敷金と礼金が高い傾向にあります。まず大阪で部屋を借りるときに敷金・礼金の気をつけるべき点と、どうすればおトクになるのか見ていきましょう。
敷金/礼金
一般的に敷金は大家さんに預けるお金、家賃未払い時や自然劣化でなく、人為的な部屋の汚損による部屋の修繕費に充てられ余ったら返ってくるお金、礼金は部屋を貸してくれてありがとうという意味のお金で返ってきません。
上記の違いを念頭に置いて、まずは気をつけるべき点を説明します。
気をつけるべき点
家賃が安く、敷金/礼金が異常に高い
大阪と東京の敷金の相場を比較すると、大阪は約0.89ヶ月分の敷金、東京は1.12ヶ月分の敷金を入居時に請求されます。
一方、礼金に関しては大阪は1.92ヶ月分、東京は1.05ヶ月分と大阪の方が高くなっており、敷金/礼金の全体としては大阪は2.81ヶ月分、東京は2.17ヶ月分と大阪の方が高くなります。
しかも、大阪は礼金が1.92ヶ月分のと東京の約2倍の額を請求され、返ってこないお金が多くなってしまいます。
従って、東京から引っ越してきた人は大阪は家賃が安い!と喜びますが、住む期間によっては礼金が高いせいで実質トータルで見ると東京よりも高くなってしまうことがあります。
まずは礼金のチェックをする、そして周りの家賃相場と比較して何年住んだら、礼金の元が取れるかを試算してみましょう。
条件次第では、家賃が少し高くても礼金が安いと、トータルの費用としては安くなる場合があります。
礼金だけでなく、敷金も返ってこない
原則、敷金はあくまでも預けるお金であって、退居時には返却されます。
しかし、関西では賃貸の契約書に「退居時の修繕費用に充てるから返さないよ」と書かれたものが未だ未だあります。
自然劣化による修繕費は大家持ちなのですが、「クロス・壁紙の張り替え代やハウスクリーニング代などは全部敷金から支払う」という、家を貸す側に有利な習慣が、長い間まかり通っています。(SUUMOジャーナル)
合法とは言い難いので、退居するときでも小額訴訟でなんとか取り返せるケースはあるようですが、めんどくさいので契約する前に敷金の扱いについて、仲介業者に聞いておきましょう。
おトクにする方法
関西では値下げ交渉が当たり前!交渉で礼金を下げる!(一ヶ月分無料くらいは簡単)
礼金は毎月、継続的に入ってくる家賃と違って、入居のタイミングでのみ入ってくる一時金です。
賃貸物件の仲介を仕事にしている知り合いによると、大家さんの心境としては毎月の安定的な収入が減るのは嫌だが、一時金なら「まぁいいや」と考えて下げてくれる場合があるそうです。
実際に値下げ交渉すると、あっさり礼金が1ヶ月分無料になりました。(敷金は何かあったときの担保のようなものなので、礼金の方が下げやすいです。)
もちろん空きが出た瞬間に直ぐ埋まるような人気物件は中々値下げに応じてくれないそうです。実際に相見積もりを取った中で人気物件は値下げに応じてくれませんでした。
値下げしなくても直ぐに埋まるので、値下げするメリットが無いようです。
家賃/管理費
大阪は東京と比べ、家賃が安いのは嬉しいですよね。一方管理費については大きな差は無く、東京、大阪ともに一般的な物件では5000〜15000円程度が相場です。
管理費はマンションの維持費用なので、共用スペースが豪華だったり、庭の手入れが必要なマンションでは相場よりも高くなります。
一方、家賃を安くして安く思わせ、管理費を高めに設定して実質安く無い物件も多く存在するので、注意が必要です。
気をつけるべき点
街中+御堂筋沿線は家賃が高い
大阪の家賃相場を地区のランキングです。(1LDK)
公共交通機関でアクセスが良い場所は家賃が高いのは一般常識ですが、大阪の場合は「御堂筋」という地下鉄とJR沿線が高くなっています。
- 大阪市中央区9.5万円
- 大阪市西区 9.4万円
- 大阪市福島区9.0万円
- 大阪市北区 9.0万円
- 大阪市浪速区8.7万円
1位の中央区は大阪府庁があり御堂筋、大阪Metro中央線など東西南北に移動しやすい立地から人気です。
2位の西区は御堂筋からは外れますが、一駅で中央区に行けること、大阪最古の行政地区であることから、オフィスビルも多く人気となっています。
3、4位の福島区、北区は大阪の繁華街である梅田があるエリアであり、JRや阪急、阪神電鉄で県外にも出やすく、府内のアクセスも御堂筋や谷町、四ツ橋線を利用できるため、人気です。一方、ほぼ繁華街であり治安は良くないので、女性の一人暮らしなどには不安が残ります。
5位の浪速区は通天閣や難波など、大阪で代表される商業地区であり、賑わっています。また、御堂筋や南海電鉄で関空へのアクセスも良く人気です。一方で、繁華街ということもあり、治安については少し不安があります。
抽象的な表現ですが、梅田と比べると凄く大阪臭のする街で、活力が漲っているように感じます。
これら5つの地域は家賃が高く、治安も良い方では無いです。会社からガッツリ家賃補助が出る、またはお金に余裕がある、家族は居ない場合を除き、住むのは避けた方が良いと思います。
住みやすい地域
ここまで、家賃ランキングの1〜5位の特徴について説明しましたが、住む地域に求める機能によって住みやすさは異なります。遊び、仕事、家庭の観点から大阪で住みやすい地域を見て見ましょう。
遊び
大阪の家賃ランキング1〜5位に共通していることは、交通の便が良く、繁華街も近くにあることです。遊びを重視する世帯にはオススメです。
仕事
仕事をするなら、特に出張で県外に出ることの多い仕事なら、住みやすい地域は「新大阪(淀川区)です。どれほどアクセスが良いか見て見ましょう。
- 大阪市内
御堂筋線:梅田まで5分
- 県外
JR:京都まで25分、神戸まで20分
新幹線:のぞみが停まる
国内線:高速バスで伊丹空港まで30分
- 海外
国際線:関西国際空港まで50分
出張で朝早くに起きる必要がなくなります。家賃ランキングは7位ですが、頑張って探せば2LDKで家賃と管理費合わせて10万円以下の物件もごろごろあります。(1Kなら5万円以下もごろごろある)
ビジネス街のため、治安も悪く無く仕事に重きを置きたい人にとっては新大阪は最高の場所です。
家庭
閑静な住宅地で、買い物もしやすく、治安も良い、保育園や学校も充実している場所は、「吹田市」か「高槻市」です。
JRや阪急電車で大阪、京都まで20分以内でアクセスできるため、家族で遊びに行くのにも便利です。
家賃の相場は新大阪と同じくらいで2LDKなら頑張って探せば、駅近で10万円以下の物件もごろごろあります。
- 吹田市
JR吹田駅のすぐ傍にイオンのショッピングセンターがあり、アーケード付きの商店街もあります。雨の時には濡れずに駅まで行けるのが便利です。
また、ローカルな話ですが、商店街では買い物をするとポイントシールが貰え、貯まると商店街でお金として使えます。吹田駅から徒歩5分のところに「鳥信」という鳥屋さんがあり、美味しい鳥の唐揚げを食べられます。
閑静な住宅街ですが、少し足を伸ばせばエキスポシティにもアクセスできるのでファミリー向けにはぴったりな地域です。
- 高槻市
JR高槻駅の周りには、松坂屋、西武などのデパートがあり、また保育園も駅前にあるので共働きの家庭でも通勤の途上で、子どもを預けたり引き取ったりできるのが便利です。
また、駅そばの物件はとても高いですが、徒歩20分、バスで10分程度の距離であれば、ほぼ新築の3LDKで管理費込みの86000円の物件がありました。
高槻は駅の北西側が月見台という丘になっていて、駅から1km程度の距離にも関わらず家賃が低い物件が多いです。
おトクにする方法
礼金と違って、家賃の値下げ交渉は難しいですが、以下の条件が重なると、かなりの確率で家賃を下げてもらえます。
- オフシーズン:4月〜9月
- 数ヶ月空いている物件
- 他に住みたい物件候補をあなたが持っている
オフシーズンと数ヶ月空いている物件
賃貸の業界には家賃が高いオンシーズンと家賃が安いオフシーズンがあります。オンシーズンとは人の入れ替わりが激しい季節で新生活や異動が多い4月より前の時期や、下期の異動が多い10月前後を指します。
逆にそれ以外の時期(オフシーズン)は、引っ越す人が少ないので、家賃が安かったり、特定の期間、家賃が無料になるフリーレントなども付いていることがあり、非常におトクに引っ越しできます。
大家さんの立場だと、人が入っていても入っていなくてもマンションのローンや管理にかかる費用は毎月支払う必要があるため、一刻も早く入居してもらうために、家賃を下げたり、フリーレントしてでも人に入って欲しいそうです。まして数ヶ月空いている物件なら尚更です、強気で値引き交渉できます。
このオフシーズンは引っ越し業界とも共通で、引っ越し代も安くなります。
他に住みたい物件候補をあなたが持っている
あなたが他に住みたい物件の候補をいくつか持っていると、その全てに値引き交渉をして、その中から、一番条件が良い物件を選ぶことができます。営業、購買関係の仕事の仕事をしているとよく出てくる相見積もりという方法です。
相見積もりは、賃貸物件に限らず高い買い物では必ず行うべき方法で、効果は抜群です。
それでも家賃が高いなら
上記を行なっても、まだ目標の家賃に届かない場合はリノベーション物件を探すことをオススメします。
リノベーション物件とは、比較的大きな工事を行って、現状よりも性能や付加価値を加えた物件のことです。例えば、デザイン性の向上やお風呂の追い炊き機能の追加など。
リノベーションにも当たり外れがあって、リノベーションしたてだと、リノベーションにかけた費用を回収しようとして、礼金が高く設定(家賃4ヶ月とか)されていたり、そもそも家賃が新築並みだったりするので注意が必要ですが、総じて綺麗な物件を安価に借りることができます。
リノベーション物件を借りるときは、写真ではリノベーションした部分しか載せていないが、実際の部屋見に行ったらリノベーションしてない部分は年季が入っていることがあるので内覧だけは絶対しといた方がいいです。
費用と内覧をしっかり確認しておけば、リノベーション物件はオススメですよ。最近大阪ではリノベーション物件がとても増えているので狙い目です。
大阪で敷金/礼金、沿線、管理費、その他細かい条件設定をして賃貸物件を検索するなら、キャッシュバック賃貸がオススメです。
賃貸を契約するとキャッシュバックが貰えるのをアピールしていますが、検索システムが他の大手と比較しても優れているところが、本当にアピールするポイントです。
それでも家が決められないなら
もしあなたが、明確な基準を持たずに新居探しをしているとしたら、納得が得られず中々新居を決められないかもしれません。
明確な基準を予め決めて、新居を探した結果、お互い納得のいく新居を見つけることができます。
キーワードは「基準」と「点数付け」です。
基準とは?
新居を選ぶにあたって大事なことは、住む人が重要視するパラメータをリストアップすることです。例えば、下図の左部のように「駅からの距離」や「築年数」などのことです。自分の希望や一緒に住む人の希望をすり合わせて決めます。
これらが決まったら、次はパラメータを具体化していきます。「駅からの距離」であれば、家から徒歩10分から以内、「築年数」であれば10年以内などを具体的な数字を決めます。
次に不動産屋に行き、具体化した内容とパラメータを伝え、いくつか物件の候補を出してもらいます。それらを纏めると結果、下図右のような表が出来上がります。(これは実際に僕が嫁にプレゼンした内容ですので、家の見取り図や名前は削除しています)
点数付け
出来上がった表を物件の点数付けを行っていきます。上記の表では5つの物件がリストアップされていますので、それぞれのパラメータに対して5段階評価を行い、点数付けを行います。
上記の表だと、例えば「駅からの距離」ですと5つの物件の内、右から2つ目の物件が一番駅から近いので5点とし、左端の物件は駅から一番遠いので1点とします。(条件が同じ物については同点で評価を行います)
他のパラメータについても同様の評価を行っていき、物件毎に各パラメータの合計点を出します。結果、一番点数が高かった物件が一番希望に合った物件と評価します。
同点の物件があった場合はどのパラメータを重要視するかで絞り込むのがオススメです。僕はこの方法で今の物件を決めました!
更により良い物件を追求する場合は、物件込みで作ったリストを持って不動産屋に相談すると、更に希望にピッタリな物件を紹介してくれる可能性がありますので、オススメします!
コメントを残す