正社員の有効求人倍率が2017年は0.86倍まで上昇し、また転職市場も活況です。これは、社会の終身雇用に対する意識が低くなり雇用の流動性が上がったからだと考えます。
終身雇用制が根強い企業の場合、社員がずっと同じ会社にいることを前提にするので、社員教育や家賃補助などの福利厚生にコストをかけ、社員を大事にすることでしょう。
一方、終身雇用制の意識が低くなると、社員の入れ替わりによるコストを気にしなくてはならないので、社員教育や福利厚生にかける費用を削る必要があります。
そうすると、社員も自分のキャリアに対する不安や待遇面での不満が出てきて転職を考える人が増えていっているんだと思います。
実際、僕も自分が働いてる会社の人の流動性が高くなってきているのを体感しております。そして、僕自身もエージェント経由で、転職活動を行い転職しました。
今回、どうやって実際に転職活動を進めて行くのか、その流れについて紹介します。
転職エージェント活用のオススメ!【仕事】
転職活動の始め方
転職するには、大きく3通りの方法があります。
- 自分の知り合いに企業を紹介してもらう
- 企業の募集に自分で応募する
- ハローワークやエージェントを活用する
1〜3のいずれの方法でも転職活動自体はできますが、まず1については自分の持つスキルに合った企業と知り合いが結びついてることは稀です。
また2の場合、自分で企業に応募する方法だと極限られた範囲でしか募集案件にしか応募できないことも多く(公開募集案件でないものも多く存在します)、企業側も転職会社による人の裏付けが取れていない人を採用したがらず、合格率が低くなることがあります。
企業が転職会社経由で人を採用すると、その人の年収の30%程度を転職会社に支払うそうですが、採用する企業の担当からするとお金よりも信用が先ず大事です。
なぜなら、お金は会社が払うから自分に痛手は無いけれど、信用の取れていない人を採用して、その人が社内で悪いことをしでかした場合、採用した人の責任が問われることがあるからです。
従って応募の方法として、ハローワークかエージェントを使うのがオススメですが、ハローワークは、正直いい話は聞きません。
募集条件と実際の労働条件が違う、仕事の紹介が適当だったなど、確かに仕事を無くした人の受け皿となっている機関ではあるのですが質が良いかと言われると、疑問を感じます。
自分の職歴を活かして上質な転職をしたいならエージェントを介した転職がオススメです。あなたと企業の間をエージェントが繋いでくれ、書類の書き方や提出は勿論のこと、面接、雇用条件までサポートしてくれます。
エージェント経由の転職は、あなたにとってメリットが多いです。例えば、自分が直接企業に応募する場合には出てこない、非公開案件を回してもらえる、エージェントに転職のサポートをしてもらえる、合否連絡がほぼ返ってくるなどのメリットがあります。
エージェント経由で転職活動を進めると学生の時に経験した、合否連絡が無い、所謂「サイレントお祈り」される可能性がほぼ無くなります。企業対個人ではなく、企業対企業のやり取りになるため、あなたをぞんざいに扱うと会社の信用問題になるからです。
もちろん、あなたにとってだけではなく、エージェントや企業にとってもそれぞれメリットがあります。エージェントは企業から紹介料をもらえる、企業は応募に適した人材をエージェントから紹介してもらえるなど双方にメリットがある話なので是非活用すべきです。
ではエージェントへ登録した後、どんな流れで転職活動を進めるのか見ていきましょう。
エージェントへの登録
エージェントに登録する際は、一社だけでなく複数社登録することをオススメします。会社ごとに得意分野が違ったり、紹介案件も違ったりしますので、アンテナを広げる意味で重要なことです。
エージェントにはdoda、JACリクルートメント、ビズリーチ、リクルートエージェントなどがありますが、まずは実際にエージェントを使った転職活動の流れについて見ていきましょう。
登録書類作成
キャリアシート作成(目安10分)
エージェントに登録した後、WEB上で自分のプロフィール(名前、住所、転勤可能かなど)、学歴・語学スキルなどを書きます。
あなたがどんな人かを、大まかに知るための書類です。どんなスキルを持っているのか、今までどんな仕事に取り組んできたのかなど、詳細は別の職務経歴書に記載します。
キャリアシートを作成するだけで、エージェントへは登録して、応募をかけることができますが、企業の審査を受けるにはスカウト用の情報や写真、職務経歴書を書く必要があります。
書き方が分からない場合は、キャリアシート作成時に担当から連絡が来るので、面談して書き方を教えてもらいましょう。
エージェントを使った転職活動は手厚いサービスがメリットですが、「書類くらいは自分で書く」という方も多いので、必要最低限の記入内容を以下に記載します。
スカウト用追加情報の記入(目安10分)
自分が持っているスキルを企業へ伝える為のシートです。
自分からエージェント経由で応募する場合では無く、企業があなたのキャリアシート、スカウト用追加情報、職務経歴書を見て、エージェント経由であなたにオファーしてくる場合があります。そのために必要となる書類です。
書類選考が無くなり、いきなり面接から始まる場合もあるので、志望度が高い企業からオファーかあった場合は、合格率が上がります。是非登録しておきましょう。
写真の提出
大体の国内企業は、応募の際に必要になることがほとんどです。(外資系は不要のところもありました)
応募する企業が独自のフォーマットでキャリアシートや職務経歴書の提出を要求する場合を除き、電子データの写真をエージェントに送付すれば、大体の場合はエージェントの方でキャリアシートや職務経歴書に送付した写真を貼り付けて企業に提出してくれるので楽です。
駅などにある自動の写真撮影機では無く、カメラ屋さんで撮影すれば2000円もあれば、現物の写真と電子データの写真をくれます。
職務経歴書の作成(目安2時間)
正直これは手間をかけて作る必要があります。特定の企業ではなく、自分が志望する業界に自分の経験やスキルをアピールする内容を細かに書くことがコツです。
学生時代の就活と異なり現業を持っていて、時間が無い中、多くの企業へ応募する必要があるため、できれば職務経歴書は企業毎では無く、色んな企業へ使い回すことができるようにした方が良いです。
エージェントがフォーマット用意してくれている、あるいは書き方を教えてくれるので、しっかり作り込みましょう。
面接では、面接官は職務経歴書を見ながら、あなたが書いた内容の深掘りをしてきます。
面談
職務経歴書まで書き終わるとエージェントの担当から職務経歴書の内容確認と応募先について面談の案内がきます。面談は電話か対面のどちらかを選択することができます。
実際に対面で面談して感じたのは、上記のエージェント4社(doda、JACリクルートメント、ビズリーチ、リクルートエージェント)については業界のことを理解している担当を選んでるということです。
ある程度、業界用語を使っても理解してくれるし、自分の適性を見極めながらマッチする応募先の紹介をしてくれます。
面談のときに、あなたの話を聞いた上で、いくつか応募先の候補を提示してくれますが、希望とズレた企業マッチングされないので助かります。
その場で応募先が決まればエージェントが代行で応募してくれますし、持ち帰って考える場合は後ほど応募となります。
また、応募先を選んだ後でも、エージェントからあなたに適性が高そうな企業を紹介してくれますが、気に入った場合のみ応募すれば大丈夫です。
引き続き、応募した後の流れについて見ていきましょう。
応募〜書類審査
エージェントへ登録するときに書いた職務経歴書を使って応募しますが、企業によっては専用のフォーマットに経歴書を書く必要があります。この場合、別途フォーマットに合わせた職務経歴書を書く必要があります。
応募してしまえば、書類審査の結果を待つだけです。大体3日から〜2週間程度でエージェント経由で結果がきます。
面接
書類審査にパスしたら、面接の準備がはじまります。正直転職活動では、書類選考は重視されていません。
なぜなら、学生の就活と違って、あなた自身の人柄やポテンシャルよりも「今のあなたが直ぐに会社の役に立つか」を知りたいので、書面で大きく業種が外れていることが分からない限り、面接して判断するからです。
とはいえ、最低限の能力を見るためにオンライン試験や、TOEIC、SPIなどが設けられているところがありますが参考程度で、受験さえすれば余り気にする必要はありません。
面接日の日程調整はエージェントから面接の案内がきて、希望日程を打診すれば面接が決まります。
面接対策は、本質的には応募する会社が何を目指していて、将来どうなりたいか、その中のどの部分にあなたが貢献できるかさえ、考えを纏めておけば大丈夫です。
本質的ではないですが、最低限、人事面接対策として転職理由、志望動機、自分のスキル、仕事への考え方を伝えることができればいいです。しかし、あなたには働いた経験値があるので大して対策せずとも話せると思います。
強いて注意すべき点があるとすれば、転職理由はネガティブな表現を避けるべきということです。
下記のようなネガティブな転職はNGです。
- 転職理由
*本音
今の会社は給料が安いし、仕事がつまらないんです。しかも成果をあげても自分が評価されずに上司の評価になってしまうんです。成果あげれば評価されて、給料のいい会社に入りたくて転職活動しています。
まあ、本音だとしてもこんなん言ったら、ダメなのは、お客さんとのやり取りを思い出せば分かると思います。
間違ってもお客さんに、こんなネガティブなことを言わないですよね。
あなたにとって会社はお金を払ってもらう、お客さんです。あなたのスキルをお金を出して買ってくれるお客さんに、あなたという商品のネガティブキャンペーンをしてはいけません。
転職理由は前向きに言いましょう。
*ポジティブな言い方
今の会社では、仕事に励み多くの経験を得ることができました。しかし、仕事に対する考え方が年功序列で、仕事の裁量も年齢に則したものとなります。私は若いうちからもっと大きな仕事に責任を負って取り組める環境を求めて転職活動を行なっています。
- 志望動機
志望動機は転職理由とマッチしていることが重要です。例えば上に書いた転職理由だと、自分が成果を出せば裁量を与えられる会社がマッチしていることになります。面接で志望動機を聞かれた場合は、”転職理由と重なりますが〜”で話始めると一貫性がでて、面接官の納得度が向上します。
それよりも応募した会社の事業内容と将来像、その中で「あなたが何をやりたいか」を考えることに時間を使った方がいいです。
最後に
転職が学生の頃の就活と大きく違うところは、企業あたりの募集人数が少ないことです。
転職活動は、条件が良かったり、人気の仕事だと倍率が500倍くらいになることもあります。不合格でも、いちいち気にしないようにしましょう。
良さそうなところは応募して数を打つことが重要です。P社などの大手家電メーカーなどでも休日に面接してくれる場合があります。
今の環境を変えたい、やりたい仕事が見つかったなど、転職理由は人様々ですが、思い立ったが吉日、「3ヶ月」集中して転職活動をやってみてください。
どんな答えになるかは分かりませんが、少なくとも、あなたが抱えている心のモヤモヤに対する答えは出ます。
頑張って!
転職活動は、いくつかのエージェントを使い分けるとスムーズに進みます。
なぜなら、企業の募集はエージェントによって異なるからです。幅広い求人に強いエージェント、外資に強いエージェント、非公開求人に強いエージェントなど様々です。
技術者から企画へとキャリアチェンジを果たしたヤツ(私)が登録をオススメするエージェントは以下4つです。
これらに登録しておけば、求人を漏れなくフォローできます。
●リクルートエージェント
業界最大手のエージェントです。求人が幅広い、転職までの流れがシステム化されており、万能です。
転職活動の第一歩として登録しておくことをオススメします。
●doda
リクルートエージェントに次ぐ、業界2位のエージェントです。リクルートで掲載されていない案件のフォローに役立ちます。
また、担当のサポートが手厚いとの口コミが多く、転職仲間の間でも評判でした。
●JACリクルートメント
元々、イギリスの転職会社で外資系に強いエージェントです。あなたが志望する業界に特化した担当が付き、懇切丁寧にシステムと希望する条件について教えてくれます。
1時間との話で最初の面談を始めましたが、1.5時間ほど話し込むくらい詳しく説明してくれましたが、応募の押し売りは無かったのが好印象です。
●ビズリーチ
大幅なキャリアアップを目指すには適したエージェントです。
応募する人を厳選するので、元々のキャリアが良くないと、応募案件を紹介してくれないことがあります。
自分のキャリアに自信があって、同じ業種でキャリアアップしたい場合には登録必須です。
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