気圧と気温と標高と【教育】

どうも、ヤツです。

いや、暑いですね〜。僕は登山が趣味で夏は北アルプス行ったりするんですが、涼しいんですよね。

なんで涼しいか?ってそりゃ中学生の頃習ったはずです。

「標高が100m上がる毎に気温は0.6℃ずつ下がる」って。つまり北アルプスの標高3000m行けば地上よりも18℃気温が低いんですよ。

さて、中学生の頃に盲目的に教えられたであろう「標高が100m上がる毎に気温が0.6℃ずつ下がる」という言葉、「なんで標高が上がると気温下がるんや?」と感じたことはないですか?

昔、京大生やってた頃に塾でバイトしてんですが、生徒からたまに聞かれた質問なんですよね。学校の教科書見ても説明載ってないし。それをふと思い出したので、簡単に説明しようと思います。

 

気圧と気温と標高と

気圧

そもそも気圧とはなんでしょうか?

簡単に言うと空気の重さです。僕たちがいる地球の表面は空気に覆われています。

空気は物質なので重さがあって、それが地球の表面から宇宙まで積み上げられています。空気を水に例えると地球の表面が海底で宇宙が海面みたいなイメージです。

海底にあなたがいるとすると、上に積み重なった水の重みがあなたに加わって凄い圧力が加わって潰されそうになります。この水の重みによる圧力を水圧といいます。

逆に海面では上に積み重なっている水の重みはほとんどないので、水圧はほとんど感じません。

水の重みによる圧力は水圧、では空気の重みによる圧力は?そう、気圧です。

先程、地球の表面を海底に、宇宙を海面に例えましたが、地球の表面は上に空気がいっぱい積まれているので僕たちが生活している地上は最も気圧が高いところなんです。

登山をすると海底から海面に向かって上がって行くときと同じで自分の上に積まれている空気の量が減るから気圧が下がるんです。

 

気温

先程、気圧の話をしましたが、気圧は気温を決める大事なパラメータです。

なぜなら、気温は空気の運動(空気中の粒(分子)が動き回っている状態とか大人しくなっている状態)と空気の濃さ(密度)で決まるからです。

空気の運動で気温が上がったり下がったりを決めているのはほとんど太陽からの熱で、これは山の上に登ったからといってほとんど変わりません。

一方で、空気の密度は山の上に登ると気圧が下がってゴリゴリ減っていきます。

地上では気圧に押されて空気が密集している状態(空気の密度が高い状態)ですが、山の上では気圧が低く、空気を押さえつける力が弱いので空気がスカスカの状態(空気の密度が低い状態)になります。

ここまでが気圧が低いと、空気の密度が低くなる理由です。

さて、空気の密度が低いと気温が低くなるのは何故でしょう?

気温の素は熱です。熱は空気の分子が動き回ってお互いがぶつかり合うことで生じます。空気の分子の数が多ければぶつかり合う確率は高くなります。(人とぶつかりやすいのは人混みの中の方ですよね)

逆に空気の分子の数が少なければ、ぶつかりにくいです。ぶつかりにくいと熱が生じず、気温が低くなるわけです。

これが、よく言われる「標高が上がると気温が低くなる」理由です。

*空気が薄いから、お互いの空気の分子がぶつかりにくくなって、熱(気温)が上がりにくくなる訳です。

 

標高

少し具体例を挙げてみましょうか。

気温は標高が100m上がると0.6℃下がります。

富士山の山頂(3776m)

3776m×0.6℃÷100m=22.7℃地上より気温低い

→夏場でも朝ならワンチャン氷点下です、暖かい格好を持っていきましょう。

 

エベレストの山頂(8848m)

8848m×0.6℃÷100m=53.1℃地上より気温低い

→夏場の昼でも氷点下15℃くらいです、暖かい服を着ておきましょう。

 

・飛んでいる飛行機の外(10000m)

10000m×0.6℃÷100m=60.0℃地上より気温低い

→飛んでいる飛行機の外に出ることは何を意味するか分かるはずなので、気温は大した問題にはなりません。

今回の記事のメッセージはちゃんと理屈を建てた上で登山しましょうということでした。

世の中、知ってると知らないでは、全く違う結果になることが多いです。何にでも理論武装して取り組むことをオススメします。

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どうも、ヤツです。 リアルでは企業で研究・開発してますが、将来見えすぎてマジつまらんという思いからブログ始めました。 生活していて、役に立つこととか、お得なことを発信しています。